「何を言ってるんですか? 虫の家は三家でしょう……?」 虫の家は、朝蜘、蜂須賀、尾上の三家。 その三つを合わせて、花守の家と呼ぶのだと……昨日聞いたばかりだ。 「それは花守のやからの話じゃろう」 甲矢は、乾いて口元にこびりついた血をぬぐって笑う。 「甲矢は、蜜虫の家。 ……花喰らいの家じゃ」 揚羽と同じ。 花を喰らう虫。