花の家

 言って、朝蜘は眉を寄せる。

 う、そういう態度って、生徒の自信を奪うんですけど……。

 彼が担任になってから、香里は密かに、そう思い続けている。

もちろん、言えたためしはないが。

「君は、すでに会っているだろう」

 会っている? いつ?

 他から考えて、きっとカマキリっぽい名前なんだろう。

鎌田? 鎌野……鎌谷?

ダメだ。全く心当たりがない。

「朝蜘さん、あんまりイジメんなよ。香里、目ぇ回しそうじゃんか」