花の家

 そうだ、私が聞きたいって言ったんだ。

 多郎ちゃんが話してくれないのに、腹を立てさえして。

 私って、自分勝手だ……。

「姉さん、無理しなくていい。何も心配することなんてない」

 弟の言葉は、甘い。

際限なく、香里を甘やかす。

そうして私は何も知らずに生きてきたんだ、と知る。

偽りの安穏に身を置いて。

「姉さんは、今までと同じように過ごせばいい」


 だけど、それでいいの……?