花の家

 樹齢の長いだろう、堂々とした木々。

薄気味悪いほどに咲きほこる花々。

あれは、やはり本当にあったことだったんだ、と知らされる。

「二つの世界は、同じ場所に重なるように存在している」

「同じ場所に……?」

 朝蜘の説明が、すぐには飲み込めなくて、香里は不安に眉を寄せた。

「見ただろう? 教室のある場所にも、廊下にも森があったのを」

 君は違う場所に飛ばされた訳ではない。

異界は《同じ場所》にあるのだ。


 まるで、教科書に載っていることのように、朝蜘は淀みなく話す。