飛べない鳥

俺の目覚まし時計は、
毎日同じ時間に鳴り響く。


─ピピッ… ピピッ…



数回、その音を聞き、
まだ完全に起きていない体をゆっくり起こす。



『だりぃ…』



今日も学校だ。



俺は目を覚ますため、
冷水で顔を洗う。



その頃になると、
体は眠りにから覚め出すんだ。



俺は制服に着替え、響が来るのを待った。



テレビをつけると、今日の占いがやっている。



『今日のラッキーデーは山羊座のあなた!異性との接近があるかも!』




と、アナウンサーの人が元気よく言った。



『俺じゃん』


山羊座は俺のことだ。



でも占いなんか信じない。

俺はテレビを消した。



─ピーンポーン……



響が丁度来たようだ。


俺はカバンを持ち、
めんどくさそうに、部屋を出て行った。