合格だった。 すごく嬉しい気分になった。 俺は家族みんなと喜んだ。 その瞬間。 風が吹いた。 少し強い風だった。 その風とともに俺の一生忘れるはずがない声が聞こえた。 そう………。 『兄ちゃん。おめでとう。』 晃の声……。 この1年一度も聞こえなかった晃の声。 俺は泣きそうだった。 うれしすぎて。