(私がしっかりしないせいで、翼も苦しめてるんだ……)


私は手をギュッと握りしめた。

「翼、ありがとう。私、行ってくるね!!」


「行ってきな。でも俺は姫香を諦めたわけじゃないからね。」

翼はそう言って私を見送ってくれた。