「ただいま~。」


「お帰り姫香。楽しかったか?」


「うん!!」


父には、輝はボディーガードとしてクリスマスに一緒に買い物に行った事になっている。


「姫香、それはなんだ?」


父の視線をたどると私の右手にたどり着いた。


「あっ……」


(しまった!)


クリスマスだと思い、今まで首にさげて持ち歩いて指輪を右手の薬指にしていたのだ。