長かった1日も終わり、クラスの子と「バイバイ」をして玄関へ降りた。


ふと校門へ視線を送ると、人だかりが出来ている。

何だろう。


不思議に思いながら足を進めると、唖然とする光景が目に入った。


校門の外で、停めたバイクにもたれている制服姿の男の子。


さ、沙木倉奏祐?!


なんでうちの学校に……

ふと目が合うと、無表情だった顔に笑顔が溢れた。


「よっ、一緒に帰ろうぜ 」


そう私に向かってヘルメットを投げてきた。

おどおどしながら受けとると、周りがざわついている。


――榊原高の人だよね。なんか怖い。


――あれって噂の沙木倉くんでしょ?かっこいい///


榊原高校って、結構有名みたい。

みんなそれで集まってたんだ。


でも、“一緒に帰ろう”って……

もしかして、私を待ってたの?

どうしよう……///




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