木々と葉が揺れる音がして、後ろを振り替えると

「なに?」

ご自慢の飴色の髪を、面倒臭そうにかき揚げている
ルナンが立っていた。

「力が戻ったのか?」

うっすら 月に雲がかかり始める。その雲は、2人の希望の光を閉ざすように...
その時は気付かなかったが、今にして思えば コレから起こるであろう―――を教えようとしていたのかもしれない。


「お陰さまで、大分回復したは」