「王子よ、ここに居たのか…」

森は枯れ、黒い服を着た男が小さな2人の前にニタリと笑って立っている。


「クレアっ!!」


声がする方を振り返ると男の人がこっちに走ってきた。


(お父さん?)


懐かしい顔に私は驚いた。


「何なんだお前は?この子達に近づくな!!」


小さな2人を自分の背中に隠し、お父さんは黒い服の男を睨んだ。


「邪魔だ……」


黒い服の男はそう言って指をお父さんの胸に当てると光を放った。


「うわっ!!ア゛ア゛ア゛~」


お父さんはその場に倒れ苦しそうに体を動かしている。


「お父さん!」