「リッツいない?」


「なんだいクレア?」


私が森でリッツの名前を呼ぶと木の陰からヒョコッと顔を出した。


「レオがピクシーに連れて行かれちゃったの!!」


「レオ?」


「この前気絶していた男の子よ!」


私がそう言うとリッツは「ああ~」と言ってポンと手を叩いた。


「あの余所者か~、でもピクシーに攫われるなんて災難だね。」


リッツはそう言ってクスクスと笑った。