「クレア、顔を真っ青にさせてどうしたんだい?」


ブラウニーという、茶色くて小さくて、くしゃくしゃした顔の妖精が心配そうに声をかけてきた。


「ブラウニー、小さな男の子見なかった?」


「ああ、見たよ。湖の方に向かっていたな~。」


「湖ですって!あそこにはケルピーがいるのよ!」


ケルピーとは水馬の事だ。


いつもは馬の姿をしているが人間の姿にもなれる肉食の妖精。

ケルピーは、人間の肉が好物なのだ。