「はぁー…」 出そう思ってもいないため息が駅の構内にこぼれた。 あたしはコーヒーのプルタブを手前に引っ張った。 それから遅れてコーヒーのビターな匂いがあたしの鼻腔をくすぐった。 「これ飲んだら帰ろ…」 薫代理の人に悪いケド 代理人もちょっと気になったが、待っていたら一緒に行くことになる。 それじゃあたしの相談なんて出来やしない。 コーヒーを一口。 口の中に広がる苦味が、いつもよりも濃く感じられた。 「はぁー…」 もう1度ため息をこぼしたその時だった。