あれから成巳先輩には会ってない。 バイトも辞めた。 今は新しく始めたコンビニのバイトで生活を繋いでいる。 それなりに幸せで、 充実していた。 …こうしてハッピーエンドになるはずだったのに… 「なる…み……先輩?」 校門に寄りかかる眼鏡をかけた男の人。 「久し振りだね。」 笑うこともなく、ただそう呟いた成巳先輩。 そして熱くなる目頭。 あたしは回れ右をして、学校に逆戻り。 せっかく、振り切る事ができたと思ったのに…