夕陽を背にしているから先生の表情が影になってわからない。 今、笑ってるのですか? それともいつもの無表情ですか? 石田さんの話を思い出す。 でも先生のその 「おかえり」 っていう言葉にアタシは涙がこぼれそうになった。 そしてそのままその場から動けなかった。 頭ん中が真っ白で。 「大切」な「彼女」のせいで。 「全く…いつまでそこに立ってるつもりだ? 聴くのなら入りなさい」 その言葉に引き寄せられるようにアタシは部屋に入る。