「まぁ…キレイな黒髪ですこと」
「いやっ…あの……自分で乾かしますからっ…」
おばさまからドライヤーを奪おうとするが…ひょいっと交わされる。
おばさまの手によってキレイにブローされ、前髪と耳より前の髪だけを残して、高い位置に結い上げられた。
「さぁ次は、メイクですわね」
オホホホ…と笑って、あたしの顔にメイクを施していく。
強烈です……おばさま。
メイクが終わると……
「こちらの御召し物に着替えていただきます」
と言って差し出されたモノは…
「キレー………」
うっとりするほど、綺麗な振袖だった。
「キャー!!揉まないで下さい!!」
「かなり胸があるのね」
「補正しましょうか?」
「いや…大丈夫よ」
おばさま達が小会議を始める。


