甘いものが嫌いな陸にとっては、練乳たっぷりのイチゴは地獄。


固まる陸を置いて、また探し始める。






「あ〜満足満足♪」



イチゴ狩りも終わり、旅館に戻って来た。


甘いイチゴをたらふく食べられてご機嫌なあたし。




「あっ…杏樹、綺麗にしてもらうんだよ?」

「は…?」


柚莉が部屋に入る瞬間、突然言い出す。

首を捻り、そのままあたしたちの部屋に戻った。


どういう意味…?


すると…陸まで、変なことを言い出す。



「杏、今から温泉入って来い」

「は?」

「良いから、ちょっと温まって来い」


いやいや…意味わかりませんから。


「今…午後3時だよ?早くない?」

「4時までには上がって来いよ」



陸に押されて…渋々温泉へ入りに行く。