地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ


ブチッ…!!


慌てて電話を切り、鞄を掴む。



「あの神崎さ……」

「ごめんなさいっ!もう行かなきゃ…」


ペコッと頭を下げ…全力疾走で教室を出た。


大体10段くらい一気にジャンプで階段を降りる。



ガラッ!と職員室の扉を開け、
担任の先生に最後の挨拶をした。



「ちょっと待て……これを……」


小さな紙切れを手に握らせられる。


「……今夜待ってるからな」

「???」


意味不明なことを言われたが、今のあたしには気にしてられない。



ダッシュで生徒昇降口まで行き、ローファーに履き替えて校門を目指す。







「いた………っ……!」




陸様は見つけ易かった。


なぜなら183センチの長身だし……大勢の女の子達に囲まれていたから。