ブチッ…!!
慌てて電話を切り、鞄を掴む。
「あの神崎さ……」
「ごめんなさいっ!もう行かなきゃ…」
ペコッと頭を下げ…全力疾走で教室を出た。
大体10段くらい一気にジャンプで階段を降りる。
ガラッ!と職員室の扉を開け、
担任の先生に最後の挨拶をした。
「ちょっと待て……これを……」
小さな紙切れを手に握らせられる。
「……今夜待ってるからな」
「???」
意味不明なことを言われたが、今のあたしには気にしてられない。
ダッシュで生徒昇降口まで行き、ローファーに履き替えて校門を目指す。
「いた………っ……!」
陸様は見つけ易かった。
なぜなら183センチの長身だし……大勢の女の子達に囲まれていたから。


