地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ

男の子に一言断り、ちょっと離れて電話に出た。



《今どこにいる》



――――…めちゃくちゃ不機嫌じゃないですか。

低いトーンで最初の言葉がこれ。


「ごめん…まだ教室……」

《あ゛ァ゛!?》

「ヒィッ…!」

《あれほどさっさと出て来いと言ったよな?》

「はい………」



ん…?待って?



「……もしかして……もう校門に着いた?」

《着いてるから電話してんだけど?》

「すいましぇん……」



本人はいないのに…ペコッと頭を下げてしまう。



あれ?…てことは・・・。


携帯を耳にあてたまま女の子達が集まってる窓際へ移動した。



「あ゛………(焦)」

《1分で来い。遅れたら、今日一日エプロンだからな》

「え゛……無理!!まだ職員室に挨拶行ってな……」

《エプロン決定な?》



悪魔のような閻魔大王の声がした。