久々に怒られた………(泣)

陸さん……お顔が閻魔大王様みたいです。




シュン………となり、俯いて床を見る。




「頼むからさ……無茶すんなよ…俺の心臓が持たねぇんだから」

「すいましぇん…………」



俯いたまま返すと、フワリと甘い香りに包まれた。


後頭部と腰に温かくて大きな腕がまわり、ギュッと抱きしめられる。



離れる前と微塵も変わらない香りに、安堵して息をゆっくりと吐いた。


陸の胸に顔をうずめ、抱き着く。





あ………ヤバイ…………。

来たかも…………。


さすがに一週間はキツかった。


「杏…?」

「ん………?…陸……抱っこ」

「は?」

「………………」

「杏樹?」



告発会見用の資料作成で、ここ一週間寝ていないあたし。


仕事が終わったことと、陸の温もりに安心したためか、一気に睡魔が襲い…あたしは眠りの国へ旅立った。