地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ


会場中の女性達が悲鳴を上げ、陸の傍から離れる。



「妃芽ッ……!」


楠社長がお嬢様を止めようと叫ぶが、もう聞こえてはいない。



お嬢様の目は、犯罪者そうものだった。



髪を振り乱し、真っ赤な振袖は自身の血でさらに紅くなっている。


袖をひるがえし…袂(たもと)は着崩れ……



もはや―――



鬼女の容貌だった。







「………!」



そうか。


そういうことね。



お嬢様のしたいことがようやくわかった。




「……陸に指一本でも触れてみなさい。地獄へ落としてやる」



じいちゃん……護るためなら


使っても良いよね?





陸の方へあたしも走り出す。









「縛縛縛…不動縛―――――!」