その姿がさらに生徒達の涙を誘った。
講堂の後方……出入口の扉に近い場所の壁に寄り掛かり、杏の遺影を見つめる。
「本当に……逝っちまったんだよな………」
杏の遺影には、文化祭でアイドルダンスステージをした時の衣装を着ている写真が使われた。
ファンクラブの奴らが撮ったものらしい。
キレイによく撮れてる。
写真の中では、花が咲くように柔らかく美しく眩しいくらいの笑顔。
「……あんなに綺麗な生徒さんでしたのに残念ね」
「……いづれは俺の嫁にと思ってましたよ」
少し離れたところでは、今日の学校葬担当の教師達がコソコソと話している。
「彼女のような天賦の才能の持ち主は、そうはいないでしょうね」
一人の教師の言葉に、大勢の教師達が頷いた。


