「気に入ったか?」


じぃーっと腕時計を見つめていたら、上から問い掛けられた。


「うんっ!すっごくカワイイ!!」

「…じゃあ、杏が俺にもつけて」


嬉しくてニコニコ笑っていると、手の平に少し重たい感触……。



「あ………ペアウォッチなんだ」


陸の時計は…シルバーフェイスに漆黒のブラックダイヤが12個並んでる。

縁の周りには同じくブラックの黒曜石がちりばめられ…ちょっとゴツめのデザインだ。




「……ブレスレットにしようかと思ったけど、そろそろペアものも良いかと考えて時計にした」



陸の話を聞きながら、左手首に時計をつけてあげた。



「陸……ありがとう」

「どういたしまして」



ニッコリと微笑んで指同士を絡め、おでこをくっつける。