トボトボと長い廊下を歩き…陸が泊まってる客間まで来た。
明かりは消えている。
「もう寝ちゃったかも……」
一応……聞いてみようかな…。
「陸………?」
障子を数センチ開けて、小さな声で呼び掛けてみた。
「どうした?」
落ち着いた低めの優しい声が、返ってくる。
「………一緒に寝ていい?」
「・・・・・は?」
薄暗い部屋の中でもわかるくらい…陸の目がキョトンとなった。
まぁ……不思議がりますよね。
さっきまで、別々に寝るって言ってたし…。
「一人じゃ眠れないの………」
理由はわからないけど、今日に限って眠れない。
あたし自身も不思議だわ…。
「いいよ。おいで?」
布団から起き上がり、両手を広げる。