《陸君に変わって》


お母様から頼まれて、陸に携帯を渡した。



会話の内容はわかんないけど、お母様が泊まってくれるように…頼んでるみたい。






2〜3分後――……。



「わかりました。はい、お任せ下さい」


陸が嬉しそうな笑みを浮かべて、通話を切った。




「ラッキーだな?明日の夕方まで一緒」

「明日仕事あるんじゃないの?」

「明日から5日間は休み」

「お手伝いさん達……心配してるんじゃない?」

「連絡入れておけば平気」




超ご機嫌になった陸様。


「ほら帰るぞ」

「………はい」


もう一度手を繋ぎ直して、神崎家へと向かう。




………明日の夕方まで二人っきり。


あたし……結界張ってた方が、身の安全かもしれない…。