俺が食ったら怒るのに、雑鬼は良いのかよ。
『ありがとう杏ちゃん!!』
嬉しそうに飛びはねながらアイスを持って茂みの中へ帰っていく。
「…アイス楽しみにしてたんじゃないのか?」
「ん〜…あの子が笑顔になったから別に良いや」
帰っていったあとを優しく微笑んで眺めた。
こんな性格だから、雑鬼達にも人気なんだろうな…。
弱い者には、とことん甘く優しい。
人間も妖怪も関係なく……杏が、妖怪の奴らから守られ…敬われるのは、これがあるからだな。
「……やっぱ…最高の嫁だよな」
「ん?何か言った?」
クルッと雑鬼が入っていった茂みから視線を外して、俺の方を向く。
「杏は、最高の女だってこと。」
「はい……?」
意味がわからないという顔をされた。


