地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ


俺が食ったら怒るのに、雑鬼は良いのかよ。



『ありがとう杏ちゃん!!』

嬉しそうに飛びはねながらアイスを持って茂みの中へ帰っていく。



「…アイス楽しみにしてたんじゃないのか?」

「ん〜…あの子が笑顔になったから別に良いや」


帰っていったあとを優しく微笑んで眺めた。



こんな性格だから、雑鬼達にも人気なんだろうな…。

弱い者には、とことん甘く優しい。

人間も妖怪も関係なく……杏が、妖怪の奴らから守られ…敬われるのは、これがあるからだな。




「……やっぱ…最高の嫁だよな」

「ん?何か言った?」


クルッと雑鬼が入っていった茂みから視線を外して、俺の方を向く。



「杏は、最高の女だってこと。」

「はい……?」


意味がわからないという顔をされた。