地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ

エレベーターに乗って…着いたのは、ビルの最上階。


……すなわち『社長室』。


「あたしなんかが…入ってきて良いの?」

「“あたしなんか”って言うの止めろ。……俺が許可してんだから大丈夫だ」

「ごめんなさい……」



豪華で威圧感たっぷりの扉を陸が開けた。



「……すごい」


座り心地良さそうな黒のソファー。

センスの良いテーブル。

壁一面の窓からは、市街地が一望出来て。

大きな本棚に、ズラリと並んだ本…。



豪華で綺麗な社長室が広がっていた。


奥には、小さなキッチンまであるみたい。

凄すぎますよ…。



「どうして社長室に来たの?」

「仕事するため」


鞄をソファーに置いて、ネクタイを緩めながら、上座の一段と豪華な椅子に腰掛ける。