ホテルの傍の大規模な広場で、各チームのバーベキューの支度が始まった。



まずは火起こし。


「……あれ?つかねぇ…」

「もう一度………あれ?」


風が強いため、新聞紙に火が点かない。

全クラス苦戦中……。


「仕方ない…やりますか。」

フーッと息を吐いて、呪文を唱える。


「風よ…火よ…我に従え……急々如律令―――」

印を組んだ右手を軽く振った。



ぴたりと風が止み、火の勢いが強くなる。


「点いた!!」

「もっと新聞紙!」


各クラスから、火起こし成功の声が沸き上がった。


よかったね。皆さん。



フフ…っと笑って、包丁やまな板を洗剤で洗う。

バーベキューだから、あんまり調理する準備もいらない。

野菜切るくらいだよね(笑)