じーっと……甘く熱っぽい目で見つめられて、心臓が速くなる。


「う……ん…………」


体が固まって……やっとそれだけ返した。



「…ったく。黒を着ろって言ったのは、俺の前だけで良いんだよ」

「えっ?……なんで?」


首を傾げて、聞き返す。


「ホント無防備過ぎるし、鈍感。こんな可愛すぎる格好……他の男達に見せたくねぇんだよ」

「女の子達、皆…水着姿じゃない?」

「………。お前さ……いい加減、自分のスタイルが、男達に堪らないってことを自覚しろ」

「自覚………?」


なんで??わかりません。

首に回していた腕がズレて来たので、もう一度抱き着き直した。



「今だってなぁ…岸にいる奴ら、ほとんどが杏を見てる。鼻の下伸ばしてな?」


くいっと、顎で岸の方を指す。