右手で頭を撫でながら、左手で背中をポンポンと軽く叩かれる。
「杏、落ち着け」
「……ヒクッ……」
「もう居ないから……な?」
王子様用の話し方ではなく、“ホント”の陸から耳元で囁かれた。
陸のブレザーを握りしめたまま…ゆっくりと顔を上げる。
「あーあー…(笑)……泣きすぎだね?」
微笑みながら、優しくあたしの涙を指先で拭われた。
「ホントは舌で舐め取りたいんだけど…我慢すっか」
「!?」
………聞かなかったことにしよう。
スルーした……のだが、何故陸が我慢したのか…次の瞬間わかった。
「陸様………なぜ神崎さんを抱きしめてるんですの?」
「杏、落ち着け」
「……ヒクッ……」
「もう居ないから……な?」
王子様用の話し方ではなく、“ホント”の陸から耳元で囁かれた。
陸のブレザーを握りしめたまま…ゆっくりと顔を上げる。
「あーあー…(笑)……泣きすぎだね?」
微笑みながら、優しくあたしの涙を指先で拭われた。
「ホントは舌で舐め取りたいんだけど…我慢すっか」
「!?」
………聞かなかったことにしよう。
スルーした……のだが、何故陸が我慢したのか…次の瞬間わかった。
「陸様………なぜ神崎さんを抱きしめてるんですの?」


