地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ


やることがあるって…?



「さ、行きましょ♪」

「へっ!?」


視線を下に移すと…柚莉の手がしっかりとあたしの右手首を握ってる。


「どこへ?」

「決まってるでしょ。体育館だよ」

「は?…何故に体育館?」

「新入生の顔を見に行くの!!」



何故顔を見に行く必要があるんだ?

疑問が顔に出ていたらしく、答えてくれた。


「イケメンチェック♪」

「柚莉、あなた…相澤君という彼氏がいるでしょ?」

「それはそれ。これはこれ。」

「・・・・・。」



満面の笑顔で、あたしの手を引いて教室を出る。


「さぁ!可愛い子チェックするわよぉ〜!!」


張り切ってマス……。



さっき教室の窓際からは、見ないと言ったのは…


『入学式で見るから』だった訳ね…。