やることがあるって…?
「さ、行きましょ♪」
「へっ!?」
視線を下に移すと…柚莉の手がしっかりとあたしの右手首を握ってる。
「どこへ?」
「決まってるでしょ。体育館だよ」
「は?…何故に体育館?」
「新入生の顔を見に行くの!!」
何故顔を見に行く必要があるんだ?
疑問が顔に出ていたらしく、答えてくれた。
「イケメンチェック♪」
「柚莉、あなた…相澤君という彼氏がいるでしょ?」
「それはそれ。これはこれ。」
「・・・・・。」
満面の笑顔で、あたしの手を引いて教室を出る。
「さぁ!可愛い子チェックするわよぉ〜!!」
張り切ってマス……。
さっき教室の窓際からは、見ないと言ったのは…
『入学式で見るから』だった訳ね…。


