――杏樹Side――



パーティーも終わり…



というか。陸が『帰りたい』と言い出したため帰って来たんだけど。



旅館まで戻って来た。



陸のご両親とも…特にお母様が…


『ヤダ!!杏ちゃん、私と一緒に、フランスに行きましょ!!』


最後まで手を離してはくれず…


惜しまれながら、お別れをした。





「疲れただろ?」

「そう?あたしはスイーツ食べられて満足だけど」



部屋で二人……お茶を啜る。



「で。杏ちゃんさぁ?…俺にも言ったことない言葉を親父に言ったよね?」


はい??なんか言ったっけ?


首を捻ると…


ギャー!?悪魔に変身してるんですけどっ!?



「えっと………ナンダッケ?」


視線を合わせないように、キョロキョロしてみる。