――杏樹Side――


大樹君が去って行った途端、陸がお嬢様方とモデル達の方を向く。



「陸様〜こんな小娘なんか置いてわたくし達とお喋りしましょう?」

「わたくし、陸様にお会いするためにエステに行って参りましたの」

「もう一度モデルの撮影に来ない?」




すぐに囲まれてしまった。


「貴女方ですか。僕の彼女をイジメていたのは」

「「「!?」」」


モデル達が目を見開く。



「陸君?本当にこの女が…?」

「僕の彼女ですが、何か?」


グイッとあたしの腰を引き寄せた。



「よくも杏樹をイジメてくれましたね?」

「いえっ私達はっ……なにも…」



オロオロしだし、視線がキョロキョロと動く。