冥王の花嫁


「・・・」


“こいつらに話しても何も解決しないだろう”

――こう思う自分はどれだけ醜く、残酷なのだろう。



「私どもは陛下の味方です。お早く元の陛下に戻ってくださいね」


―――では失礼……



と、一通り言い終わり去っていくヘカテ。
今まで彼女にどれだけ心配をかけた事か―――




「先日も同じ様なことを言われたな‥‥」



“何かあったのであれば直ぐ私に申して欲しいのです”



「・・・どうしたものか――」


これ以上、部下たちに心配をかける訳にはいかない。