―ユリウス歴1400年―
―フランス―
気を失った俺が目を覚ますと、俺は見たことも無いような綺麗な部屋で、使った事も無いようなふかふかのベッドに横になっていた。
『うっ…痛てぇ…』
『こ、ここは一体…』
『俺は一体…』
『あっハイドハイドはどこだ』
俺はベッドの上で、肩や背中を手で押さえながら背中の激しい痛みと共に、逃げ出したハイドの事を思い出した。
『俺は何で生きてるんだ?確か俺はロベールとかいう奴に斬られた筈じゃ…』
“カツカツカツ”
“カツカツカツ”
“カツカツカツ”
(ん…誰か来る…)
その時俺の耳に、部屋の外から複数の足音が聞こえた。
俺は咄嗟に逃げようとも考えたが、身体が思うように動かなかったので、布団を被り、寝たふりをする事にした。
“バサッ…”
“ギィィィ…バタン”
『ん?…ふっっ…』
部屋の大きな扉が開き、何やら3人の男の喋り声が聞こえた。
『で?ガブリエル公、この子供の容体は?』
『はい。先程手当てをしましたところ、見た目よりも傷は浅く、命には何ら別状は無いかと。』
『まぁ斬ったお方がロベール様の様な方ですからね。そこら辺は既に計算の上では無いでしょうか。』
『私は陛下の御命令の通りに事を運んだまでです。』
『しかし、この子供がここに来て2日間も経っておるのに、今だ“目を覚まして居ない”と城の者達からは聞いておるが?』
『その事なら御心配には及ばないかと存じます。陛下。』
『それはどういう事だ?』
すると、一人の男が俺の上の布団を剥ぎ取った。
“バサッ…”
俺は布団を剥ぎ取られ、部屋に来た3人に俺が起きている事がばれてしまった。
『おぉ目覚めておったか。ロベール、主は何故この子供が起きておると?』
『埃です。陛下。』
『“ホコリ”?』
『陛下やガブリエル公と私がこの部屋に来た瞬間に、部屋の、しかもベッドの真上だけに埃が舞っていたので。』
―フランス―
気を失った俺が目を覚ますと、俺は見たことも無いような綺麗な部屋で、使った事も無いようなふかふかのベッドに横になっていた。
『うっ…痛てぇ…』
『こ、ここは一体…』
『俺は一体…』
『あっハイドハイドはどこだ』
俺はベッドの上で、肩や背中を手で押さえながら背中の激しい痛みと共に、逃げ出したハイドの事を思い出した。
『俺は何で生きてるんだ?確か俺はロベールとかいう奴に斬られた筈じゃ…』
“カツカツカツ”
“カツカツカツ”
“カツカツカツ”
(ん…誰か来る…)
その時俺の耳に、部屋の外から複数の足音が聞こえた。
俺は咄嗟に逃げようとも考えたが、身体が思うように動かなかったので、布団を被り、寝たふりをする事にした。
“バサッ…”
“ギィィィ…バタン”
『ん?…ふっっ…』
部屋の大きな扉が開き、何やら3人の男の喋り声が聞こえた。
『で?ガブリエル公、この子供の容体は?』
『はい。先程手当てをしましたところ、見た目よりも傷は浅く、命には何ら別状は無いかと。』
『まぁ斬ったお方がロベール様の様な方ですからね。そこら辺は既に計算の上では無いでしょうか。』
『私は陛下の御命令の通りに事を運んだまでです。』
『しかし、この子供がここに来て2日間も経っておるのに、今だ“目を覚まして居ない”と城の者達からは聞いておるが?』
『その事なら御心配には及ばないかと存じます。陛下。』
『それはどういう事だ?』
すると、一人の男が俺の上の布団を剥ぎ取った。
“バサッ…”
俺は布団を剥ぎ取られ、部屋に来た3人に俺が起きている事がばれてしまった。
『おぉ目覚めておったか。ロベール、主は何故この子供が起きておると?』
『埃です。陛下。』
『“ホコリ”?』
『陛下やガブリエル公と私がこの部屋に来た瞬間に、部屋の、しかもベッドの真上だけに埃が舞っていたので。』