夢見が悪かったからか、調子が出ない。

練習が始まってもパッとしなくて、
いつも跳べる高さすら跳べなかった。


週末ミーティングが始まってからもぼんやりしていると、
「神山」
顧問に名前を呼ばれた。

「そろそろ大会も近いし、来週から走り中心で行こうな」

―跳べない…。
「ハイ」

しかたないよ。
走り高跳びをするのは私の我侭だもの。

「わかりました」

しかたないよ。