身体中を焼く痛みに耐えて、チャーリーは、ルイの頭を、そっとなでた。


「消滅なんかしない。
俺かて、俺のせいで、ルイがこのまま死んでしまうのなんか、いやや。
……な、いっしょに、生きてこ?吸血鬼かて、ひとりならつらくても、ふたりならけっこううまくやっていけると、思うんや。
ええやろ?ルイ」

「!だめ、です……言ったでしょう、私の、血には……そんなことをしたら、チャーリーが、消えてしまう……っ!」

「もう、ええから」


チャーリーは、もういちど、ルイを強く抱きしめた。
ルイが、残った力を振り絞って、チャーリーを振りほどこうと、もがく。


「チャーリーっ!」

「俺を信じて。ルイ。絶対に、戻ってくるから。だから少しだけ、ひとりで頑張って、な?」


ルイの耳元に囁いて。
チャーリーは、ルイの喉元に、そっと、牙を立てた。