オレの宝物。それは君の笑顔【完】

丈治をにらむと、


「シバ、早く前に出ろよ」


ニヤニヤしながらオレの腕をつかんで前へと押し出した。


「え? なに?」


オレの目の前に女の子が立っていて。


「さあ、では、お約束。ほっぺにキスしてもらいましょう」

「え? え?」


訳の分からないうちに、


――チュッ。


頬にキスされたうえ、


「じゃあ、1時間したら戻って来てね~」


――ガチャ、カチャ。


あっという間におもちゃの手錠をはめられてしまった。


それも、派手なピンクのハートがゴテゴテとついた手錠を。


……最悪だ。


香奈ちゃんが見てるのに……。


オレは香奈ちゃんの方を見ることができなかった。