俺に怪我を負わせたことでパニックになった玲子のカッターを持つ手は震えていた。

俺は怪我をしながらも千佳を守ろうと庇う・・



「その女の所為で仕事もクビ、友人たちは離れるし、手のひら返すように冷たくなったのよ・・馴染みの男たちも・・家も・・追い出されて・・やっと信じられると思った人には騙されて・・・皆この女が本城高谷を使って仕返しした所為で・・」



玲子は恨み言を言いながら再びカッターを向ける・・



「何をやっている!」


巡回していた警備員が通りかかった。



「離して!!」

玲子はすぐに取り押さえられ・・


安堵した俺は、気を失った・・・


「信也さん!!」

千佳の叫び声を聞きながら・・・・