私はニコッと笑った。




ギュッ


奏多が私を抱き締める。




「……奏多、どうしたの?」


「なんか急に抱き締めたくなった」


「……なにそれ」


「梢はほんと抱き心地がいいな」


「へっ?」


「こうやって抱き締めてると、なんか落ち着くんだ」




奏多はそう言って私をギュッと抱き締めた。