「……ﾋｯｸｯ」


柑菜はまた泣き出した。




「よしよし」


私はただ泣きじゃくる柑菜を抱きしめることしか出来なかった。




「ｸﾞｽｯ……ごめん。ごめんね梢」


「え？」


「私、梢のことなんにも分かってなくてほんとにごめんね……」


「……ううん。私も柑菜のことなんにも分かってなかったから、お互い様だよ」