奏多はなにを言うつもりなんだろう……。


俯きながら考えていた。




「……だけど俺は、梢と結婚したことを後悔なんてしてません。むしろ梢と結婚してよかったと思います」


奏多はそう言うと、私の手をギュッと握り締めた。




「……奏多」


奏多に視線を向ける。




「大丈夫、お前には俺が付いてる。なにも心配しなくていい」