私はそう言うと、俯いて唇を噛み締めた。




「……なにそれ」


聞き覚えのある声が、廊下から聞こえてきた。




「……柑菜」


私は柑菜に視線を向けた。




「ふざけないでよ。……なんでそんな大事なこと、なんにも言わなかったの?私たち親友じゃん。……相談くらいしてくれてもよかったじゃん」