【続】私の旦那様はエリート社長?!

「……知ってる。奏多のためでしょ?」


私は紫音君に視線を向けた。




「……別に。兄貴のためでもねーよ」


そう言った紫音君だけど、ほんとはすごく奏多思いのいい弟だってことを知ってる。




「ほんと素直じゃないな、紫音君は」


……だからこそ、紫音君の優しさが余計身に染みたのかもしれない。




素直に嬉しかったから。