「こんなにすれ違ってばかりだと、ほんとにダメになっちゃいそう」


柑菜はそう言うと、窓の外をジィーッと見た。




「…………」


私はなにも言えなかった。




「やっぱり私には、遠距離恋愛なんて最初からムリだったのかもしれないなあ……はあ」


そう言った柑菜の目は、少しだけ潤んでいた。




「……柑菜」