そしてその日私は……声が枯れるまで、たくさん泣いた。


まるで迷子になった子どものように、たくさん泣きじゃくった。




奏多はなにも言わずに、ただ黙ってずっと私を抱き締めていてくれた。


優しく、包み込むように―――…




「……スーッスーッ」


気付いたら私は、いつの間にか泣き疲れて眠ってしまっていた。