「……うん」


コーヒーカップを両手に持ち、静かに頷いた。




「……俺には梢だけだって、俺が幸せにしたいのは梢だけだって、ちゃんと伝えて来るから」


奏多はそう言うと、私の頭をそっと撫でた。




「……うん」


ニコッと微笑んだ。




「大丈夫。もう俺たちの前に現れないようにちゃんと言うから」