私は紫音君に視線を向けて言った。




「……なにが?」


紫音君は首を傾げた。




「付き合ってることにするってことだよ。……ほんとにそんなんで大丈夫なの?」


心配で心配でたまらない。




「大丈夫だって。俺たちが付き合ってることにしとけば、お前が結婚してることはバレないから」


紫音君は満面の笑顔でそう言った。