そこにいたのは、

「ソウタっ!?何でここに―――――」

私服を着たソウタ。

何でここにいるの!?

その言葉を言い終わる前に口を塞がれた。

……もちろん口で。

「なっ!?ちょっ……」

「アズサ帰ろ」

ここ私の大学なんだけど。

第一、今日高校あるはず……。

「別に迎えに来なくても……」

キスまでするし……っ

「アズサの鈍感」

手を繋ぎながら歩き始めた彼を見上げた。


見上げた先には、すこし暗めの茶色に染めた髪と。

私の好きな無邪気な笑顔。





        *END*